飼料在庫は「何トンあるか」ではなく、「現在の給与量で何日持つか」で管理します。畜産では欠品時に給与を止められず、買い過ぎれば資金と保管場所を圧迫し、粗飼料は品質劣化の危険もあります。
毎週確認する4つの数字
- 在庫日数=使用可能在庫量÷1日使用量
- 発注点=調達リードタイム中の使用量+安全在庫
- 飼料群別の1頭1日使用量
- 廃棄・こぼれ・残飼を含む在庫差異
帳簿在庫と実在庫が合わないと、給与設計も原価も崩れます。サイロ、タンク、ロール数を定期的に実査し、納品、移動、廃棄を同じ単位で記録します。
飼料別の管理ポイント
| 種類 | 主なリスク | 確認点 |
|---|---|---|
| 配合飼料 | 価格変動、欠品、固結 | 発注日、単価、ロット、タンク残量 |
| 乾草・稲わら | 水濡れ、カビ、火災 | 乾燥、通風、床上保管、先入先出 |
| サイレージ | 二次発酵、腐敗 | 密封、開封後使用速度、温度・臭い |
| 副産物飼料 | 成分・水分の変動 | ロット品質、保存日数、代替調達先 |
価格対策は大量購入だけではない
値上がり前の買い増しは有効な場合がありますが、借入金利、倉庫費、劣化ロスを含めて判断します。年間契約、複数業者、国産粗飼料、地域副産物、自給飼料を組み合わせ、1社・1原料への依存を見える化します。
配合飼料価格安定制度は価格上昇の影響を緩和する制度で、通常補てんと異常補てんの二段階があります。ただし補てんは自農場の在庫・原価管理の代わりにはなりません。
緊急時の代替表を作る
大雪、災害、輸送障害、設備故障に備え、「何日分を残すか」「誰へ連絡するか」「どの飼料へ切り替えられるか」を決めます。急な飼料変更は採食やルーメン環境に影響するため、獣医師・飼料設計担当者と事前に代替案を作ります。
よくある質問
安全在庫は何日分ですか?
配送頻度、地域、季節、保管能力で異なります。最長の調達日数と過去の遅延日数を基に決めます。
最安値の飼料を選べば原価は下がりますか?
単価ではなく、乾物・栄養成分当たりの価格、採食、増体、廃棄まで比較します。