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肥育牛の死亡・事故は経営にいくら響く?事故率と損失額の管理方法

2026.08.02

肥育牛の事故損失は、死亡時点の評価額だけではありません。素畜費、そこまでの飼料・労働・治療費、牛房を使った期間、予定利益の逸失を分けて把握します。事故率が低くても高月齢牛1頭の損失は年間利益を大きく動かします。

事故損失の分解

直接損失=素畜費+累積飼料費+診療費+処理費-共済金・回収額

さらに、空いた牛房、周囲牛への影響、作業時間、出荷頭数減による固定費負担増を管理上の損失として記録します。共済金が支払われても、予定利益と全費用が戻るとは限りません。

月次で見る指標

指標 計算・用途
死亡率 死亡頭数÷平均飼養頭数
死亡廃用率 死亡・廃用頭数÷平均飼養頭数
治療開始率 治療開始頭数÷平均飼養頭数
事故損失額/出荷牛 年間純事故損失÷出荷頭数
疾病別再発率 同一疾病の再治療頭数÷治療頭数

事故を分類する

呼吸器、消化器、肢蹄、外傷、起立不能、導入直後、暑熱、原因不明に分け、牛舎、導入市場、月齢、季節、担当者、治療までの時間を紐付けます。「注意する」で終わらず、同じ場所・時期に偏っていないかを見ます。

再発防止の順序

  1. 発生時刻、発見者、症状、写真、治療を記録
  2. 獣医師と直接原因・背景要因を分ける
  3. 換気、床、密度、飼料変更、導入手順を確認
  4. 対策責任者と期限を決める
  5. 翌月・翌季に同じ指標で再評価

家畜共済には、死亡や廃用を補償する死亡廃用共済と、疾病・傷害の診療費を補償する疾病傷害共済があります。加入区分、付保割合、免責、評価方法を地域のNOSAIへ確認します。

よくある質問

事故率だけ比較すればよいですか?

率に加え、月齢、純損失額、原因、治療開始までの時間を見ます。若齢牛と出荷直前牛では損失構造が違います。

共済に入れば事故対策は不要ですか?

共済は損失を緩和する仕組みです。生産停止、予定利益、労働負担のすべてを補うものではありません。

関連:肥育農家の毎日の健康観察

参考資料

全国農業共済協会「家畜共済」

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