牛ふん堆肥は、牛ふんを積んで放置するだけではできません。もみ殻や敷料などと混ぜて水分を調整し、微生物が働ける空気を確保しながら発酵させ、切り返しと熟成を経て農地で扱いやすい状態にします。
堆肥化の基本工程
- 原料を集める:牛ふんと敷料、副資材を確認します。
- 水分を調整する:もみ殻、おがくず、戻し堆肥などで通気性を整えます。
- 堆積する:微生物の働きで発酵熱が生まれる形に積みます。
- 切り返す:内外を混ぜ、酸素を供給して発酵の偏りを減らします。
- 二次発酵・熟成:分解を進め、性質を安定させます。
- 品質を確認する:水分、臭い、再発熱、成分などを確認します。
なぜ水分調整が必要ですか
水分が多すぎると空気が入りにくくなり、発酵が進みにくく、臭いの原因になります。乾きすぎても微生物が働きにくくなります。原料や副資材で適した状態が異なるため、手触りだけでなく製造条件に合わせて調整します。
切り返しの役割
堆積物の中心と表面では温度、水分、酸素の状態が異なります。切り返しによって全体を混ぜ、酸素を供給し、発酵を均一に近づけます。農林水産省の調査では、肉用牛のふん尿処理は堆積型発酵が最も多く、堆肥盤や堆肥舎で時々切り返しながら数か月かけて発酵させる方法と説明されています。
発酵と熟成は同じですか
活発に温度が上がる一次発酵の後も、分解と安定化には時間が必要です。温度が下がっただけで完成と決めず、切り返し後の再発熱、臭い、原料の残り方、用途などを確認します。
完成した堆肥の選び方は「牛ふん堆肥の選び方」、生ふんとの違いは「牛ふんと牛ふん堆肥の違い」をご覧ください。
よくある質問
何日で完成しますか?
原料、水分、季節、設備、切り返し方法で変わります。日数だけで完成を判断できません。
高温になれば必ず良い堆肥ですか?
温度は重要な指標ですが、全体が適切に発酵・熟成したかを総合的に確認します。
臭いがなくなれば完成ですか?
臭いだけでは判断できません。再発熱、水分、原料の分解、成分なども確認します。