INSIGHTS

牛のたんぱく質飼料とは?大豆油かす・菜種油かす・食品副産物を解説

2026.08.02

この記事の要点:大豆油かすは代表的なたんぱく質原料ですが、菜種油かす、コーングルテンフィード、DDGS、食品製造副産物なども利用されます。比較では粗たんぱく質の数字だけでなく、ルーメンでの分解性、アミノ酸、繊維、脂肪、水分、保存性を確認します。

牛にたんぱく質が必要な理由

たんぱく質は牛自身の成長だけでなく、ルーメン微生物の活動にも必要です。微生物は飼料を発酵し、牛が利用できる栄養へ変えます。エネルギーとのバランスが悪ければ、たんぱく質を増やしても効率的に使われません。

大豆油かす

大豆から油を搾った後に得られ、配合飼料の主要なたんぱく質源です。成分が比較的安定し使いやすい一方、国際大豆相場、搾油需要、為替、物流の影響を受けます。

菜種油かす

菜種油製造の副産物です。たんぱく質だけでなく繊維も含み、原料特性は大豆油かすと同一ではありません。配合割合は成分、嗜好性、他原料との組み合わせを見て決めます。

コーングルテンフィード・DDGS

とうもろこしのでん粉・エタノール製造から生じる副産物です。たんぱく質、繊維、脂肪を含みますが、製造工程やロットで成分が変動する場合があります。分析値と供給者の品質管理が重要です。

食品製造副産物

ビールかす、豆腐かす、ふすま、米ぬかなどは地域資源として利用できます。水分が多いものは腐敗しやすく、運搬効率も低下します。サイレージ化、乾燥、TMRへの混合など保存・給与方法を同時に設計します。

「粗たんぱく質%」だけでは比べられない

  • 乾物当たりの成分
  • ルーメン分解性たんぱく質
  • バイパスたんぱく質
  • エネルギー・繊維・脂肪
  • 水分と保存性
  • カビ毒・異物・ロット変動

置換時の実務

原料を変更するときは、一度に大きく変えず、採食量、反すう、ふん性状、DG、血液・健康所見、枝肉成績を追います。価格が安くても摂取量低下や廃棄が増えれば、実質コストは上がります。

エコフィードの詳細はエコフィードとは?をご覧ください。

よくある質問

大豆油かすは必ず必要ですか?

飼料設計によって他原料を組み合わせられますが、同じ重量で単純置換はできません。

食品副産物は安いですか?

原料価格が低くても、運搬、乾燥、保管、分析、廃棄を含めると高くなる場合があります。

たんぱく質を増やせばDGは上がりますか?

不足時には効果が期待できますが、エネルギーや健康状態とのバランスが必要で、過剰給与は経済的ではありません。

参考資料

INSIGHTS