この記事の要点:エコフィードは、食品製造副産物などを利用して製造した飼料です。資源循環と飼料自給率向上に役立つ一方、「廃棄物だから安い」という考えでは継続しません。成分、水分、腐敗、異物、動物由来原料の規制、回収物流、年間供給を管理する必要があります。
エコフィードの原料
| 例 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| ビールかす | たんぱく質・繊維を含む | 高水分、変敗 |
| 豆腐かす | たんぱく質・繊維 | 保存期間、運搬 |
| ふすま | 製粉副産物 | 成分、粉じん |
| 米ぬか | エネルギー・脂肪 | 酸化、脂肪量 |
| 規格外農産物 | 地域資源 | 季節性、異物 |
メリット
- 食品資源の廃棄を減らせる
- 輸入飼料の一部を代替できる
- 地域の食品工場と畜産をつなげられる
- 適切な条件なら飼料コストを抑えられる
- 循環型農業の説明材料になる
「無料原料」でもコストはかかる
回収容器、分別、運搬、加熱、乾燥、発酵、分析、保管、人件費が必要です。水分の多い原料を遠距離輸送すると、栄養ではなく水を運ぶ割合が増えます。農場に近い排出先と安定した契約を構築できるかが重要です。
安全管理
食品由来でも、そのまま牛へ給与できるとは限りません。包装材、串、金属、洗剤などの異物、腐敗、塩分、油脂、動物由来原料を確認します。飼料安全法や食品循環資源利用飼料のガイドラインに従い、原料排出者から給与まで履歴を管理します。
成分変動への対応
製造する食品や季節により、水分・たんぱく質・脂肪・塩分が変わる場合があります。定期分析し、TMRや配合全体を調整します。変更を現場へ伝えずに給与すると、採食量やふん性状の変化を原因特定しにくくなります。
保存方法
高水分原料は当日利用、冷蔵、加熱乾燥、サイレージ化などを検討します。停電や回収停止、工場休業時の代替飼料も準備します。
導入手順
- 原料の発生工程と年間量を確認する
- 法令・給与可否を確認する
- 成分・微生物・異物を分析する
- 回収・運搬・保管方法を設計する
- 少量から試験給与する
- 採食、DG、健康、枝肉、実質原価を評価する
地域循環については稲わらと牛ふん堆肥でつなぐ地域循環もご覧ください。
よくある質問
残飯をそのまま牛に与えられますか?
できません。原料の種類、異物、腐敗、動物由来成分、法令を確認し、適切に製造・管理された飼料として利用します。
エコフィードは必ず安いですか?
運搬、加工、保管、分析を含めると高くなる場合があります。乾物・栄養当たりの総コストで判断します。
肉質へ影響しますか?
原料と配合割合により影響し得ます。試験給与と枝肉成績の確認が必要です。