耕畜連携とは、稲作・畑作農家と畜産農家が飼料や堆肥を通じて協力する取り組みです。水田から得られる稲わらを牛に活用し、牛舎から生まれる牛ふん堆肥を農地へ戻すことで、地域資源の循環をつくります。
稲わらと堆肥が循環する仕組み
- 水田で米と稲わらが生産される
- 十分に乾燥した稲わらを収集する
- 稲わらを牛の粗飼料や敷料として利用する
- 牛ふんと敷料を適切に堆肥化する
- 成分と土壌を確認し、堆肥を農地へ施用する
- 農地で次の作物を生産する
単に資材を往復させるだけではなく、それぞれの段階で品質、安全、必要量を管理することが重要です。
稲作農家にとっての利点
- 稲わらという副産物の活用先が生まれる
- 収集や搬出の仕組みを地域で構築できる
- 土づくりに利用できる堆肥の供給元と連携できる
- 地域内で資源と費用を循環させる可能性が広がる
畜産農家にとっての利点
- 国産粗飼料の確保につながる
- 産地と収穫履歴を確認しやすい
- 輸送距離を抑えられる可能性がある
- 堆肥の利用先と計画的に連携できる
連携を成立させる確認項目
| 段階 | 確認すること |
|---|---|
| 稲わら収集 | 乾燥、泥、カビ、形状、収集時期 |
| 運搬・保管 | 車両、荷役、屋内保管、ロット管理 |
| 飼料利用 | 牛の飼養段階、他飼料との組合せ |
| 堆肥製造 | 原料、水分、発酵、熟成、表示 |
| 農地還元 | 成分分析、土壌診断、作物、散布時期 |
量と時期の調整が重要
稲わらは収穫期に集中して発生し、堆肥の需要は作付け計画によって変わります。必要量、保管容量、収集・散布機械、天候を事前に共有しなければ、余剰や不足が起こります。年間計画を作り、収穫前から関係者で調整することが大切です。
制度と記録を確認する
飼料用稲わらの販売には、飼料安全法に基づく届出や帳簿が必要となる場合があります。堆肥の生産・販売には、肥料の品質の確保等に関する法律に基づく届出や表示が必要です。誰が生産・収集・販売するかを整理し、都道府県の担当窓口へ確認します。
ウェスタン・ファームと登米の農業
宮城県登米市は水田農業と畜産が身近に共存する地域です。有限会社ウェスタン・ファームは、地域で得られる農業資源を牛づくりに生かし、農地へつなげる循環を大切にしています。私たちの考え方は「私たちについて」、牛ふん堆肥の基礎は「牛ふん堆肥とは?」、稲わらの飼料利用は「稲わらは牛の飼料になる?」をご覧ください。
よくある質問
稲わらと堆肥を交換すれば耕畜連携になりますか?
交換は一つの形ですが、品質、数量、時期、運搬、法令上の役割まで合意して初めて継続的な連携になります。
堆肥は毎年同じ量を使えますか?
土壌養分は変化します。定期的に土壌診断を行い、堆肥の成分と作物に合わせて見直します。
遠方との連携もできますか?
可能ですが、かさばる資材のため運送費、荷役、品質保持を含めて採算と環境負荷を検討する必要があります。