この記事の要点:メキシコは牛肉の生産・消費・輸出がいずれも大きく、日本にとって第5位前後の主要供給国です。米国へ生体牛を輸出する一方、米国から飼料穀物を調達し、牛肉も相互に取引する北米一体型の産業構造を持ちます。
メキシコの牛肉産業の規模
農畜産業振興機構の現地調査によると、2023年のメキシコは牛肉生産量で世界8位、消費量で7位、輸出量で11位でした。国内人口と観光需要を持ちながら、米国、日本、カナダ、韓国などへ輸出しています。
地域ごとに異なる生産環境
北部の乾燥地域、中部・南部の気候では、使える牧草、給水、品種、飼養方式が異なります。繁殖・育成では放牧を利用し、仕上げ段階では穀物肥育を組み合わせる経営があります。
米国との生体牛・飼料の分業
メキシコから輸出される生体牛の多くは米国向けです。一方、肥育用トウモロコシなどを米国から輸入します。USMCAの下で生体、飼料、牛肉が国境を越えるため、米国の牛群、飼料価格、検疫措置がメキシコの経営にも影響します。
日本向け輸出
メキシコから見て、日本は米国に次ぐ重要な牛肉輸出先です。日本向けでは、衛生条件を満たした処理施設、トレーサビリティ、規格の正確さ、冷蔵・冷凍物流が取引の基盤になります。
TIF認定施設とは
メキシコでは、連邦検査対応のTIF指定施設が輸出対応を支えます。施設数が増えることは輸出余力につながりますが、輸出先ごとの衛生条件を個別に満たす必要があります。
成長を左右するリスク
- 干ばつと水不足
- 飼料用穀物の価格
- 為替と国内インフレ
- 生体牛の疾病・検疫措置
- 国内消費と輸出の競合
日本の輸入先全体は日本は牛肉をどの国から輸入している?をご覧ください。
日本の和牛経営との違い
メキシコは北米市場との分業、規模、多様な気候を活用します。日本の黒毛和種肥育は、個体別の長期管理と枝肉格付、地域ブランドを重視します。両国では狙う価格帯と生産方式が異なります。
よくある質問
メキシコ産牛肉は日本へ輸入されていますか?
はい。メキシコは日本の主要な牛肉輸入先の一つです。
メキシコは牛肉の輸入国でもありますか?
はい。国内需要や部位需要に応じて、輸出と輸入の両方を行います。
すべての施設から日本へ輸出できますか?
いいえ。日本向けの衛生・検疫条件を満たす認定施設と手続きが必要です。