和牛子牛の競り市では、血統だけでなく、日齢に対する発育、体のバランス、肢蹄、採食・反応、健康履歴、そして自農場での過去成績を総合して判断します。見た目の立派さだけで、約2年後の枝肉成績を確定することはできません。
市場へ行く前の準備
上場名簿から父・母の父、性別、日齢、体重、生産者、予防・治療情報を確認します。自農場の出荷記録と照合し、同系統のDG、枝肉重量、肉質、肥育日数、事故率を見ます。
現場で見る順番
| 確認 | 見るポイント |
|---|---|
| 全体 | 月齢に合う発育、体幅、深さ、左右差 |
| 肢蹄 | 歩様、関節、蹄、立ち方 |
| 顔・被毛 | 目の反応、鼻、呼吸、毛づや |
| 腹・ふん | 張り、下痢、極端な汚れ |
| 行動 | 立ち上がり、周囲への反応、落ち着き |
「目の輝き」「毛づや」は単独の合否基準ではなく、当日の体調を考える手掛かりです。輸送、絶食、気温でも見え方は変わります。
血統と体を見る
血統は肉質・増体を考える重要情報ですが、同じ血統でも個体差があります。血統名へ予算を付けるのではなく、自農場の飼料、牛舎、販売先と相性がよいかを過去データで確かめます。
最後は価格で見送れるか
購入上限=保守的な想定売上-導入後費用-必要利益-リスク余裕額
良い牛でも上限を超えれば見送ります。買えなかった損失より、高値の牛を長期間抱える損失が大きいことがあります。
導入後に目利きを検証する
購入時の予測を個体番号に残し、体重、治療、肥育日数、枝肉結果と比較します。目利きは経験年数ではなく、予測と結果を往復して精度を上げる仕事です。
FAQ
血統が良ければ仙台牛になりますか?
なりません。血統は一要素で、飼養管理と個体差があり、仙台牛は出荷後にA5またはB5へ格付けされた牛肉だけです。
初心者が最初に見るものは?
日齢・体重・健康履歴という客観情報から始め、現物確認は経験者と行います。