国産の飼料用稲わらを購入するときは、産地や価格だけでなく、乾燥状態・カビ・泥・収穫年・梱包形状・保管履歴・運送条件を確認します。稲わらは収穫後の乾燥と保管によって品質が大きく変わるためです。
国産稲わらの利用状況
農林水産省によると、令和6年度に国内で飼料として利用された稲わらは年間87万トンで、その73%に当たる63.6万トンが国産でした。主に肥育牛へ給与される貴重な国産粗飼料です。
購入前の品質チェック
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 産地・収穫年 | 生産地域と収穫時期が分かるか |
| 乾燥 | 内部まで乾き、再発熱していないか |
| カビ・臭い | 菌糸、変色、かび臭、腐敗臭がないか |
| 泥・異物 | 土砂、ひも、金属、プラスチックの混入がないか |
| 色 | 用途・肥育段階に合う状態か |
| 保管履歴 | 屋内保管か、雨ぬれや結露がないか |
カビ、泥、乾燥不足のある稲わらは、飼料として利用できません。色だけで判断せず、内部を含む状態を確認します。詳しい見分け方は「飼料用稲わらの品質とは?」をご覧ください。
形状と重量を確認する
- 大型ロール:大量利用に適するが、機械での荷役が必要
- 角形梱包:積み重ねやすいが、寸法と重量の確認が必要
- 小型梱包:手作業で扱いやすいが、必要量によっては個数が多くなる
農林水産省の資料では大型ロールの例として100~200kgが示されていますが、実重量は水分、密度、機械設定で変わります。必ず取引ごとに確認してください。
取引条件のチェックリスト
- 1個または1ロールの寸法と重量
- 最低注文数量
- 単価が個数・重量・面積のどれに基づくか
- 積込み、運送、荷下ろしの担当
- 配送可能地域と車両条件
- 品質不良が見つかった場合の確認方法
- 継続供給の可否と時期
- 飼料安全法に基づく販売者情報と記録
受け取り側の準備
荷下ろしにフォークリフトやローダーが必要かを確認し、乾燥した保管場所を確保します。屋外保管は雨、結露、地面からの吸湿が起きやすいため、原則として屋根のある場所で床から離して保管します。
販売時の届出と帳簿
収集した稲わらを飼料として販売する場合、原則として事業開始の2週間前までの届出と帳簿の備付けが必要です。自ら生産した水稲の稲わらを自ら販売する場合は届出の例外がありますが、帳簿は必要です。具体的な取扱いは都道府県の畜産担当部局へ確認してください。
よくある質問
青い稲わらの方が新鮮ですか?
青みは単純な鮮度指標ではありません。ベータカロテンが肉質や脂肪色に影響するため、肥育牛では用途と飼養段階に合わせます。
写真だけで購入を決められますか?
写真では内部の湿り、臭い、カビを確認できません。可能なら現物確認または検品条件を合意してください。
稲わらだけを給与できますか?
稲わらは粗飼料の一つです。牛の状態に応じ、他の飼料と組み合わせて飼料設計を行います。
稲わらの役割は「稲わらは牛の飼料になる?」で解説しています。