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稲WCSとは?水田で作る発酵粗飼料の収穫・品質・耕畜連携を解説

2026.08.02

この記事の要点:稲WCS(稲ホールクロップサイレージ)は、稲の実が完熟する前に穂と茎葉を一体で収穫し、密封して乳酸発酵させた牛向けの粗飼料です。水田活用と飼料自給率向上に役立ちますが、収穫適期、土砂混入防止、高密度梱包、フィルム管理、畜産農家が必要とする品質・数量の合意が重要です。

稲WCSと飼料用米の違い

項目 稲WCS 飼料用米
利用部分 穂・茎・葉を丸ごと 主に籾・玄米
主な役割 粗飼料 でんぷん質飼料
調製 収穫・梱包・乳酸発酵 乾燥・粉砕等、または発酵
保管 ラップ等の密封を維持 水分・形態に応じて管理

収穫から給与まで

  1. 地域と用途に合う品種を選ぶ
  2. 畜産農家と必要量・品質・時期を決める
  3. 適期に穂と茎葉を収穫する
  4. 必要に応じて乳酸菌を添加する
  5. 高密度で梱包し、速やかに密封する
  6. フィルム破損を防いで保管する
  7. 発酵後、品質を確認して給与する

品質を左右するポイント

収穫時期

早すぎても遅すぎても水分、収量、栄養、発酵性が変わります。品種と地域条件に応じた適期を選びます。

土砂・雑草の混入

水田がぬかるんだ状態での収穫や刈高が低すぎる場合、泥が混入しやすくなります。雑草の多いほ場も品質を不安定にします。

密度と密封

空気が多く残ると好ましくない微生物が増えます。高密度に梱包し、フィルムを破損させず、穴を見つけたら速やかに補修します。

利用側が確認すること

  • 品種、収穫日、ほ場
  • 水分と栄養分析
  • pH、臭い、発熱、カビ
  • ロール重量と数量
  • フィルム破損、保管場所
  • 牛の採食性と残飼

耕畜連携を継続させる条件

「作れば買ってもらえる」「安ければ使える」だけでは継続しません。耕種農家、収穫組織、運送、畜産農家が、品種、面積、収穫順、品質基準、受渡し、価格、不良品対応を事前に決めます。専用機械が必要なため、コントラクターや地域組織による共同作業が有効です。

国産だから必ず低コストとは限らない

機械、オペレーター、フィルム、運搬、保管、ロスを含む利用時点の原価で比較します。一方で、輸入粗飼料の為替・海上輸送リスクを分散し、水田と堆肥を循環できる価値があります。

発酵管理はサイレージとは?、調達設計は畜産農家の飼料調達戦略をご覧ください。

よくある質問

稲WCSは米を牛に食べさせる飼料ですか?

穂だけでなく茎葉も丸ごと利用する粗飼料です。飼料用米とは利用部分と役割が異なります。

ラップに穴が開いたら使えませんか?

穴の大きさ、期間、発熱・カビの範囲で判断が変わります。発見時に補修し、開封時に慎重に確認します。

どの牛にも同じ量を給与できますか?

品種、成分、発酵品質、牛の月齢と目的で変わります。分析し、飼料設計へ組み込みます。

参考資料

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