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サイレージとは?乳酸発酵の仕組みと良質・不良発酵の見分け方

2026.08.02

この記事の要点:サイレージは、材料を密封して酸素を少なくし、乳酸発酵によってpHを下げて保存する飼料です。収穫時期、水分、切断、踏圧・密度、密封、開封後の取出し管理のどこかに問題があると、発熱、カビ、腐敗、採食低下につながります。

サイレージの種類

  • 牧草サイレージ
  • 青刈りとうもろこしサイレージ
  • 稲WCS(稲発酵粗飼料)
  • 籾米サイレージ
  • 食品副産物等を利用した発酵飼料

乳酸発酵の仕組み

材料に付着する乳酸菌などが糖を利用して乳酸を作り、pHが低下します。好ましくない微生物の増殖を抑えるには、空気を追い出し、早く嫌気状態をつくることが重要です。

調製の基本工程

  1. 適期に収穫する
  2. 必要に応じて予乾し水分を調整する
  3. 適切な長さに切断する
  4. 短時間で詰め込み、十分に圧縮する
  5. 速やかに密封する
  6. フィルムやシートの破損を監視する
  7. 発酵期間を置いてから開封する

良質なサイレージの確認

良好な発酵では、強い腐敗臭がなく、異常な発熱や目立つカビがないことが基本です。ただし、匂いと色だけで安全性や栄養価を完全には判断できません。pH、有機酸組成、水分、栄養成分、必要に応じてカビ毒を分析します。

不良発酵が起きる原因

  • 材料水分が適切でない
  • 糖が不足する
  • 詰込み密度が低く空気が残る
  • 泥や汚れが混入する
  • 密封までに時間がかかる
  • フィルムが破損する

農林水産省が紹介する研究では、稲WCSの発酵品質には詰込み乾物密度が大きく影響すると報告されています。

開封後の二次発酵

開封面から酸素が入り、酵母やカビが増殖すると温度が上がります。これを二次発酵と呼びます。必要量に合ったサイロ寸法とし、切り口を平らに保ち、開封面を毎日十分に進め、取り出した飼料を長時間放置しないことが重要です。

牛へ給与するとき

新しいロットへ急に全量を切り替えず、成分と採食を確認しながら移行します。異臭、発熱、カビ、変色がある部分を安易に混ぜて薄めることは避け、専門家へ相談します。

TMRでの利用はTMRとは?、カビ毒対策は飼料のカビ・カビ毒対策で詳しく解説しています。

よくある質問

酸っぱい匂いなら良質ですか?

匂いだけでは判定できません。pHや有機酸、発熱、カビ、採食性を総合的に確認します。

乳酸菌製剤を使えば失敗しませんか?

発酵を助ける選択肢ですが、適期収穫、水分、密度、密封が不十分なら品質は安定しません。

カビ部分を除けば残りは給与できますか?

目に見えない範囲まで影響している場合があります。広がりや臭い、発熱を確認し、判断に迷う場合は給与を止めて専門家へ相談します。

参考資料

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